■花粉症の予防対策の前に花粉症かどうかの診断を。
花粉症の対策を考える前に、まずご自分の症状が本当に花粉症なのか、そのことをまず確認する必要があります。医師の診断を受けている場合は安心ですが、自己診断をしただけの人の中には、単に鼻過敏症で寒冷刺激による症状が出ているだけの人、スギ花粉症と思い込んでいてもダニなど他のものが原因になっている場合など、様々です。若干費用はかかりますが、原因の種類と抗体の量を知る上では重要な検査です。
■予防対策はいつから?
例年なら、2月に入ってから予防策を講じるようお勧めしているのですが、今年は異常気象ですので、予測がしづらい面があります。つまり、いつから予防策を講じておけば安心と保証できる期日はありません。1月中旬から始めるということでいかがでしょうか。
■いろいろな予防法
予防法にはご自分でできることと医療機関を受診して行う方法とがあります。今シーズンの花粉症では両者とも、可能なことは全て行い、できる限りにことはしておきましょう。
- 症状が出る前から花粉を避ける
花粉飛散の前からマスクを着用してもある程度発症を遅らせることができるという報告もあります。花粉をさける対策としては、花粉用のマスクが最も有効です。これを予防的な意味もかねて、1月中旬から外出時には使用することをお勧めします。症状が出ない程度の、少量の花粉をさけることもその後の症状を抑える有効手段となるからです。
- 早めの内服薬開始
一番手軽な方法は花粉の飛散前から予防的に抗アレルギー薬の内服を開始することです。通常は花粉が飛びはじめる3、4週間前から飲むと効果があるとされていますが、本格的な飛散開始前にのみはじめても効果があるとされています。
- 予防的な鼻腔粘膜焼灼術
例年、鼻づまりの症状がひどい方には高周波凝固といってあらかじめ鼻粘膜を焼灼する手術をお勧めします。鼻づまりはかなり楽になり、他の症状も軽くする作用があるので、症状がきつい人にはお薦めです。日帰り手術が可能です。これは外来で数分ででき、10歳くらいの小児から受けられます。
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